蛍光色のオレンジがまばゆいフラワー柄のニットは、どこか懐かしさがあるのに、シュッとしたモダンさがある。きっとシンプルなデニムやチノだって合うし、こんなふうに大胆なスリットスカートだって。色の高揚感とモチーフの和みが可愛らしいスタイルは、緊張感とリラックスを使い分ける大人の普段着にもってこい。









DESIGNER’S STORY


DESIGNER’S STORY
VERONIQUE LEROYの情熱と素顔。

小さな頃からファッションが大好きで、服を着させては脱がす人形遊びを延々と続ける幼少期を過ごしたヴェロニク・ルロワ。洋服への情熱は現在も変わることなく、革新的なアイデアやよりよいものづくりを追求し、日本でも長く愛され続けている希少なブランドのひとつ。1965年にベルギーに生まれ、1984年パリに留学を機に移転。卒業後、ADDEZINE ALAIAやMARTINE SITBONなどでキャリアを積んだ。91年に自身のブランドをスタートして以来、クリエイションの源の多くは今でも80年代のファッション。なにもないところからデザインを編み出し、まるでアートのようなディテールを導き出す。構築的な素材使いをしたピースの数々は、彼女らしさを雄弁に物語っている。2019年春夏コレクションは、クチュールの要素を取り入れた。異端とノーマル。グラムール・リアリティ・フィクション。そういった価値や有り様をミクスチャーさせたコレクションには、人間の喜怒哀楽や混沌が凝縮され、刺激と退屈が混在する。聡明でユーモラス。きっと誰もが虜になってしまう女性のような味わい深さは、ヴェロニク本人の素顔とそう違いはないのかもしれない。


2019 SPRING / SUMMER COLLECTION
どこかシアトリカルなムード漂う春夏コレクションの世界









ヴィンテージ感のあるシャーリングやベルトのデザインに心がくすぐられる。ボリュームの袖やVネックのラインなどバランスの強弱が巧みなドレス。貞淑な淑女が突然素足になったり、木から果実をもぎ取って食べてしまうような、どこかドキッとさせられる上品さと大胆さ。ギャップに弱いのは人類共通なのだ。





センターに寄ったギャザーやウエストのベルトにヴィンテージの趣を残して。モデル着用のドレスのシリーズはトップスだけならボトム次第でカジュアルにもディナーにも。流れるようなフリンジが構築的なデニム地のスカートは、センターに大胆に入ったスリットが女ゴコロの奥ゆかしさを物語る。


<左>


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BUYER’S EYES


BUYER’S EYES
上品で知的、大胆さを兼ね備えた普段遣いできるデザイナーズ。


LADY’S BUYER 神戸ほずみ


VERONIQUE LEROYに初めて出合った時の驚きは今でも覚えています。2005年〜10年の頃、肩パッドの入ったジャケットや、ボリュームのある袖、大胆なカッティングのピースを目の前に「なんなんだこれは!」と(笑)。今でこそ、ヴィンテージライクなものづくりが増えていますが、昔から変わらず80年代にインスパイアされたものづくりを続けているヴェロニク。セクシーさや女性らしさがある中で、彼女独特の素材のこだわりやデザインで上品さや知的さをしっかりと兼ね備えているところも、顧客さんにもファンが多い所以なのかなと感じています。テーマは違えど、毎シーズン変わらない魅力を放っているのが、わかりやすい付属使いやカッティング、大胆に入ったギャザーなどの奔放なデザイン性。ダイナミックなパーツ展開ではありますが、全体感でみるとしっかり整っているので、ちゃんと普段遣いができるデザイナーウエアというのがおしゃれ心を掴んで離さない理由なのだと思います。また、年齢を問わないデザインにも定評があるのもスゴイところ。実際、20代〜40代の年齢差のあるお客様にもしっかりお似合いになるデザイナーズは他になかなかないと自負しています。モダンさとボリューム感のバランスが絶妙なので、体型の変化を感じる大人の女性が着た時にもしっかり素敵に見せてくれる。他のセレクトショップでもあまり取扱いのない希少ブランド、ぜひ手にとって確かめていただけたらうれしいです。






シンプルでいてこだわりを感じさせる。華やかさもある程度欲しい。「ちょっとしたこと」が増える大人に納得の絶妙なデザインバランス。決して目立ちすぎない塩梅が、ちょうどいい。




Photographer: Sodai Yokoyama
Stylist : Arisa Tabata
Hair: Yuko Aoi
Make up: Dakuzaku(Tron)
Model:Anahi Puntin(Unknown)
Editor: Yuka Sone Sato